目の前で起きた想像を絶する事態と雪が舞うほどの
寒さに遭遇し、絶望に追い込まれたあの日から110日あまり。
気がつけばもう、あの頃とは真逆の寝苦しい暑さと湿気に悩まされる時季です。
今年の夏は、いつもよりアツくなりそうです。
つい先日、小泉地区を流れ太平洋へ注ぐ津谷川に架かっていた、
国道45号線、通称東浜街道の「小泉大橋」(写真)が完成しました。
津波によって道路も橋も一度は消滅したところからの復旧が、
文字通り復興の架け橋になってくれることでしょう。
ただ、各地でも地盤沈下が問題になっているように、
小泉の海岸線も震災前に比べて海岸線が100m以上、陸側へ移動してしまい、
橋から見える海は怖いくらい近くなりました。
すぐ上を横切る気仙沼線の高架橋もズタズタに寸断され、
ここに再び住む心境には至らないのがほとんどの住民の思いです。
あの時避難場所から見た、
津谷川河口から左右にドミノのように押し流されていく家々を、
そのような地獄絵を私たちは二度と目撃したくはないのです。
小泉地区の集団移転は、いま林になっている丘陵地を開拓することから始まる
壮大なプロジェクトです。私たちはこの計画を、
「ピンチをチャンスに替えた最初のまちづくり」にしたいと思っています。
さまざまな人間のいろんなチカラを授かりながら、
自然と未来に配慮した『小泉の再生』を目指していきます。
“ニュービギニング”。
新たな始まりをどうぞ見守ってください。
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