2011.7.1 ニュービギニング

小泉の夢の架け橋
小泉の夢の架け橋

目の前で起きた想像を絶する事態と雪が舞うほどの

 

寒さに遭遇し、絶望に追い込まれたあの日から110日あまり。

 

気がつけばもう、あの頃とは真逆の寝苦しい暑さと湿気に悩まされる時季です。

 

今年の夏は、いつもよりアツくなりそうです。

 

 

つい先日、小泉地区を流れ太平洋へ注ぐ津谷川に架かっていた、

 

国道45号線、通称東浜街道の「小泉大橋」(写真)が完成しました。

 

津波によって道路も橋も一度は消滅したところからの復旧が、

 

文字通り復興の架け橋になってくれることでしょう。

 

 

ただ、各地でも地盤沈下が問題になっているように、

 

小泉の海岸線も震災前に比べて海岸線が100m以上、陸側へ移動してしまい、

 

橋から見える海は怖いくらい近くなりました。

 

すぐ上を横切る気仙沼線の高架橋もズタズタに寸断され、

 

ここに再び住む心境には至らないのがほとんどの住民の思いです。

 

あの時避難場所から見た、

 

津谷川河口から左右にドミノのように押し流されていく家々を、

 

そのような地獄絵を私たちは二度と目撃したくはないのです。

 

 

小泉地区の集団移転は、いま林になっている丘陵地を開拓することから始まる

 

壮大なプロジェクトです。私たちはこの計画を、

 

「ピンチをチャンスに替えた最初のまちづくり」にしたいと思っています。

 

さまざまな人間のいろんなチカラを授かりながら、

 

自然と未来に配慮した『小泉の再生』を目指していきます。

 

 

“ニュービギニング”。

 

新たな始まりをどうぞ見守ってください。